練馬区アニメイベント
練馬アニメカーニバル2016
練馬アニメカーニバル2016 レポート
今年も10月15・16日の2日間にわたり、練馬区北口周辺でアニメイベント「練馬アニメカーニバル2016」が開催されました!
会場となったのは、昨年と同様に練馬文化センターの小ホール、練馬区立区民・産業プラザ「Coconeri」、屋外スペースの平成つつじ公園の3カ所。2日間を通して《アニメのレジェンドとフロンティア》をテーマとした様々なイベントが開催されるなか、「第39回練馬まつり」の一環となる催し物も実施され、練馬区内外からたくさんのお客さまが来場されました。
練馬アニメカーニバル2016 ダイジェスト映像
練馬アニメカーニバル2016 ダイジェスト
熱きラガーマンたちの青春グラフィティ! TVアニメ「ALL OUT!!」上映&トーク(15日13:00~ @文化センター小ホール)
練馬文化センター小ホールでは、人気アニメにまつわる多数のイベントが両日にわたって開催されました。15日(土)の最初に行われたのが、今秋から放映開始されたTVアニメ「ALL OUT!! (オールアウト)」の上映とトークです。
「ALL OUT!!」は同名のコミックを原作する作品で、神奈川高校という架空の学校のラグビー部を題材としています。ラグビーを扱ったコミック作品はこれまでもありましたが、TVアニメとなったのは意外にもこの作品が初なのだとか。
まずは10月に放送開始されたばかりの第1話と第2話を上映。その後、主人公・祇園健次役の千葉翔也さん、江文優役の村田太志さんが登壇してトークショー開始。人気の若手声優さんたちの登場には、ひときわ大きい歓声があがりました。
初めて主人公を担当した千葉さんは、役作りのために花園ラグビー場などへ試合を観に行ったといいます。「毎週叫ぶシーンがあるのでノドの調子を整えたりしています。毎日がオールアウトです」とコメント。ちなみにこの、タイトルにもなっている“ALL OUT”という言葉は「全力を出し切る」という意味で、司会進行役のプロデューサーによれば「スタッフも毎回みんな出し切っています(笑)」だそうです。
ラグビーの場面について、千葉さんは「スクラムには独特の緊張感がありますね。チームメイトとの距離感がすごく近いのも印象的です」とのこと。これを受けて、村田さんは「スタジオは毎回ギュウギュウ詰め、しかも男性ばかり。だからスクラムに近い(笑)」と返していたのが印象的でした。
「ALL OUT!!」は同名のコミックを原作する作品で、神奈川高校という架空の学校のラグビー部を題材としています。ラグビーを扱ったコミック作品はこれまでもありましたが、TVアニメとなったのは意外にもこの作品が初なのだとか。
まずは10月に放送開始されたばかりの第1話と第2話を上映。その後、主人公・祇園健次役の千葉翔也さん、江文優役の村田太志さんが登壇してトークショー開始。人気の若手声優さんたちの登場には、ひときわ大きい歓声があがりました。
初めて主人公を担当した千葉さんは、役作りのために花園ラグビー場などへ試合を観に行ったといいます。「毎週叫ぶシーンがあるのでノドの調子を整えたりしています。毎日がオールアウトです」とコメント。ちなみにこの、タイトルにもなっている“ALL OUT”という言葉は「全力を出し切る」という意味で、司会進行役のプロデューサーによれば「スタッフも毎回みんな出し切っています(笑)」だそうです。
ラグビーの場面について、千葉さんは「スクラムには独特の緊張感がありますね。チームメイトとの距離感がすごく近いのも印象的です」とのこと。これを受けて、村田さんは「スタジオは毎回ギュウギュウ詰め、しかも男性ばかり。だからスクラムに近い(笑)」と返していたのが印象的でした。
ついに30周年を迎えた超人気作品! TVアニメ「ドラゴンボール」上映&トーク(15日15:30~ @文化センター小ホール)
15日(土)のもうひとつのステージが、「ドラゴンボール」のスペシャルトークショーと上映会。言わずと知れた、世界的な人気を誇る超ヒット作品です。原作は‘84年から’95年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載されたコミックで、‘86年にTVアニメ化されて以後、TVシリーズ5作、劇場版19作が制作されています。現在も新シリーズの「ドラゴンボール超(スーパー)」が放送されて人気を博しており、世代を超えて楽しまれているまさにレジェンドでありフロンティアでもある作品です。当日も、様々な層のお客さまが詰めかけていました。
ステージは、主人公の孫悟空役などを務める声優界のレジェンド野沢雅子さんを迎えたスペシャルトークショーで幕を開けました。聞き手はアニメ評論家の藤津亮太さんです。野沢さんは「自分の分身」だという悟空の着ぐるみを従えて登場。野沢さん自身、こうしたイベントで幅広いお客さんと接することを幸せだとおっしゃられていました。
「ドラゴンボールとの出会い」をたずねられると、野沢さんは当時すでに実力派のトップ声優として確固たる地位を築いていたにもかかわらず「この孫悟空役はオーディションでした」とのこと。会場からはどよめきの声があがっていました。決まったときは、同じ鳥山明先生原作のアニメ『Dr.スランプ アラレちゃん』のアラレちゃんが好きだったので、とてもうれしかったそうです。
「ドラゴンボールとの出会い」をたずねられると、野沢さんは当時すでに実力派のトップ声優として確固たる地位を築いていたにもかかわらず「この孫悟空役はオーディションでした」とのこと。会場からはどよめきの声があがっていました。決まったときは、同じ鳥山明先生原作のアニメ『Dr.スランプ アラレちゃん』のアラレちゃんが好きだったので、とてもうれしかったそうです。
魔法のことばは「キュアップ♥ラパパ!」プリキュアシリーズ最新作の元気なステージ!(16日11:30~ @文化センター小ホール)
6日(日)の午前中には、シリーズ最新作「魔法つかいプリキュア!」のショーが開催されました。女の子たちに絶対的な人気を誇るこのシリーズも、今回で13作目。人気は衰えることを知らず、この日も会場は元気な女の子たちとその家族の方々で埋め尽くされました。
いっしょに「きゅんきゅん」しましょう!「マジきゅんっ!ルネッサンス」上映会(16日13:00~ @文化センター小ホール)
16日(日)2番目のステージは、10月からTVアニメがスタートした「マジきゅんっ!ルネッサンス」の上映会です。本作はゲームソフトからスタートし、メディアミックス展開真っ最中の旬な作品で、サンライズ、ポニーキャニオン、そして練馬区に本社を構えるブロッコリーの3社によるプロジェクト。私立星ノ森魔法芸術高校に転校してきた主人公・愛ヶ咲小花が、魔法芸術家の卵である6人の男子とともに学園生活を送り、伝統の学園祭「星ノ森サマーフェスタ」を成功させるために奮闘する、というストーリーです。
これからのアニメ作画のあり方を考える アニメーター必見の講演会!(16日15:00~ @文化センター小ホール)
16日(日)の続いてのイベントは「アニメーターの表現力とデジタル作画の可能性」と題した講演会が開催されました。舞台上には、ベテランアニメーターとして知られる井上俊之さん、そして司会進行役としてペンタブレットの開発・販売などを手がけるワコムの轟木保弘(とどろき やすひろ)さんが登壇しました。
日本のアニメの核となる原画や動画は、これまで紙と鉛筆による手描きが主流でしたが、近年になり急速にデジタル化が進んでいます。今回の講演会は、手描きのよさを生かしつつデジタル技術を取り込んでいくためにはどうすればよいのか、というテーマで展開されました。
会場には練馬区内外のアニメーターを中心に、デジタル作画に興味をもつ多数の方々が集まりました。
今回の講演会のため、井上さんは事前にワコムのペンタブレットとセルシスの描画ソフト「CLIP STUDIO」を使用して、初めてのデジタル作画に挑戦したとのこと。会場の大スクリーンには、その模様が詳細に映し出されます。そこで井上さんが題材としたのが、練馬アニメカーニバルのポスターやこのサイトでもおなじみのキャラクター「練ねり子」でした。
日本のアニメの核となる原画や動画は、これまで紙と鉛筆による手描きが主流でしたが、近年になり急速にデジタル化が進んでいます。今回の講演会は、手描きのよさを生かしつつデジタル技術を取り込んでいくためにはどうすればよいのか、というテーマで展開されました。
会場には練馬区内外のアニメーターを中心に、デジタル作画に興味をもつ多数の方々が集まりました。
今回の講演会のため、井上さんは事前にワコムのペンタブレットとセルシスの描画ソフト「CLIP STUDIO」を使用して、初めてのデジタル作画に挑戦したとのこと。会場の大スクリーンには、その模様が詳細に映し出されます。そこで井上さんが題材としたのが、練馬アニメカーニバルのポスターやこのサイトでもおなじみのキャラクター「練ねり子」でした。
井上さんはこれまで手描きでしか仕事をしていなかったため、「実験台になるのもまぁいいかな(笑)」という気持ちで試みに参加されたとのこと。それでもスクリーンには、ベテランならではの軽快さで、みるみるうちに「練ねり子」を描いていく様子が映し出されます。
井上さんはデジタル作画の現時点でのメリットとデメリットをあげられましたが、大きなメリットのひとつが「絵の位置の修正があっという間にできる」という点、とのこと。アニメの場合、画面レイアウトをしっかり決めて、その枠内で人物などを動かす、という手順が前提にあるため、絵の位置自体がとても重要なのだそうです。
ただ、描画した線が画面に表示されるまでに、わずかではあるがずれが生じることや、特に日本の美少女キャラクターなどに用いられる目元の繊細な描写に不安があることなどをデメリットとしてあげ、「やはり慣れと改善が必要」と現場ならではの率直な感想をおっしゃっていました。
そして最後に、今回の試みのなかで描いた6枚のねり子の絵を、つなげてループにしたアニメーション映像が流されました。わずかな時間に即興で描いた絵にもかかわらず、美しいフォームで走るねり子の姿は、はじめてデジタル作画に挑戦したとは思えない出来栄えでした。
井上さんはデジタル作画の現時点でのメリットとデメリットをあげられましたが、大きなメリットのひとつが「絵の位置の修正があっという間にできる」という点、とのこと。アニメの場合、画面レイアウトをしっかり決めて、その枠内で人物などを動かす、という手順が前提にあるため、絵の位置自体がとても重要なのだそうです。
ただ、描画した線が画面に表示されるまでに、わずかではあるがずれが生じることや、特に日本の美少女キャラクターなどに用いられる目元の繊細な描写に不安があることなどをデメリットとしてあげ、「やはり慣れと改善が必要」と現場ならではの率直な感想をおっしゃっていました。
そして最後に、今回の試みのなかで描いた6枚のねり子の絵を、つなげてループにしたアニメーション映像が流されました。わずかな時間に即興で描いた絵にもかかわらず、美しいフォームで走るねり子の姿は、はじめてデジタル作画に挑戦したとは思えない出来栄えでした。
愛され続けて45周年の大泥棒! TVアニメ「ルパン三世」上映&トーク(16日16:30~ @文化センター小ホール)
練馬アニメカーニバル2016を締めくくるのは、TVシリーズ開始から45周年を迎え、いまや国民的アニメとなった「ルパン三世」シリーズのトーク&上映会。幅広い層から人気のある作品だけに、会場には幅広い世代の人たちが集まりました。
まずはトークからスタート。ゲストは友永和秀さん。友永さんは「ルパン三世」TV第2シリーズから参加。「カリオストロの城」では、いまや語り草となっているカーチェイスシーンの作画を手がけられました。また今春までTV放送された「ルパン三世(PART Ⅳ)」では、総監督を担当。ルパンのアニメ作品に携わる方々のなかでも大御所と呼ぶべき方です。聞き手はアニメ評論家の藤津亮太さんがつとめます。
「ルパン三世との出会い」を聞かれると、友永さんは、「第1シリーズの第1話を観て、それまでのアニメとは一線を画した作品だと思ってしびれました。いずれはやりたいと思っていたところ第2シリーズから参加できることになり、“憧れのルパンがやれる”とワクワクしました」とのこと。
続いて藤津さんは「ルパン一味の魅力」について質問。友永さんなりのキャラクターたちの分析によれば「ルパンはラテン系、次元はそれと対照的な日本人系、五ェ門は意外に子どもっぽい、不二子はネコみたい」と応えました。ちなみに、アニメーターとして誰が描きやすい、というのは特になく、どのキャラクターも総じて難しいとのことでした。「ルパンは右目と左目で表情が違いますから」というひとことには、キャラクターと真摯に向きあうアニメーターの圧巻の印象がつまっていました。
また、TVシリーズ「ルパン三世(PART Ⅳ)」に参加するにあたり「この作品はイタリアやサンマリノ共和国を舞台にしていますが、観光アニメにはしたくなかったですし、あまりに荒唐無稽な展開は抑えよう」と思ったそうです。
トークショー終了後に上映される作品は、第2シリーズの第14話「カリブ海の大冒険」と最新のPART Ⅳから第4話「我が手に拳銃を」の2本。前者は友永さんがひとりで原画を担当したエピソードで、後者は総監督と同時に絵コンテも担当されたエピソードとなります。2本の見どころについて、友永さんは「40年近く前のコミカルなルパンと、男っぽいハードボイルドなルパンの違いを楽しんでくれればうれしいなと思います」とおっしゃっていました。
「ルパン三世との出会い」を聞かれると、友永さんは、「第1シリーズの第1話を観て、それまでのアニメとは一線を画した作品だと思ってしびれました。いずれはやりたいと思っていたところ第2シリーズから参加できることになり、“憧れのルパンがやれる”とワクワクしました」とのこと。
続いて藤津さんは「ルパン一味の魅力」について質問。友永さんなりのキャラクターたちの分析によれば「ルパンはラテン系、次元はそれと対照的な日本人系、五ェ門は意外に子どもっぽい、不二子はネコみたい」と応えました。ちなみに、アニメーターとして誰が描きやすい、というのは特になく、どのキャラクターも総じて難しいとのことでした。「ルパンは右目と左目で表情が違いますから」というひとことには、キャラクターと真摯に向きあうアニメーターの圧巻の印象がつまっていました。
また、TVシリーズ「ルパン三世(PART Ⅳ)」に参加するにあたり「この作品はイタリアやサンマリノ共和国を舞台にしていますが、観光アニメにはしたくなかったですし、あまりに荒唐無稽な展開は抑えよう」と思ったそうです。
トークショー終了後に上映される作品は、第2シリーズの第14話「カリブ海の大冒険」と最新のPART Ⅳから第4話「我が手に拳銃を」の2本。前者は友永さんがひとりで原画を担当したエピソードで、後者は総監督と同時に絵コンテも担当されたエピソードとなります。2本の見どころについて、友永さんは「40年近く前のコミカルなルパンと、男っぽいハードボイルドなルパンの違いを楽しんでくれればうれしいなと思います」とおっしゃっていました。
世界各国の作品から最新作まで! アニメ作品上映コーナー(両日 @Coconeriホール 上映コーナー)
Coconeri区民・産業プラザのホールでは、地方自治体制作の映像作品集や短編作品集、日本大学芸術学部の学生による作品、そして「0話切り撲滅委員会」と題された新作アニメのPVコーナーなど、多種多様なアニメが上映されました。
地方自治体による映像作品集は、群馬県の「婚活スイッチ」、佐賀県有田町の「約束の器 有田の初恋」、佐賀県武雄市の「冬の誓い 夏の祭り 武雄の大楠」、岩手県遠野市の「語りべ少女ほのか」の4作品。短編作品集は練馬区内の各所が舞台となった「タイムカプセル+」など4作品、日本大学芸術学部作品集は3DCG作品「Mouse&Music」など意欲作が4作品。どれも美しく作りこまれた力作ぞろいでした。
また、フランスのアヌシーで毎年開催されるアニメ映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭」に出展されたアニメ作品も4作品が登場。16日(日)の午後には、日大芸術学部の野村先生による解説つきでの上映も実施されました。アヌシー市は練馬区と産業交流協定を結んでおり、この両者の交流についての説明も野村先生からなされました。作品はどれも芸術性が高いもので、アメリカ合衆国の「!Hola Llamigo!」という作品では、メキシコの「ピニャータ」と呼ばれる祭りがバックボーンとなっていることを紹介。作品を楽しむために知っておきたい背景などがわかりやすく解説されました。
また、フランスのアヌシーで毎年開催されるアニメ映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭」に出展されたアニメ作品も4作品が登場。16日(日)の午後には、日大芸術学部の野村先生による解説つきでの上映も実施されました。アヌシー市は練馬区と産業交流協定を結んでおり、この両者の交流についての説明も野村先生からなされました。作品はどれも芸術性が高いもので、アメリカ合衆国の「!Hola Llamigo!」という作品では、メキシコの「ピニャータ」と呼ばれる祭りがバックボーンとなっていることを紹介。作品を楽しむために知っておきたい背景などがわかりやすく解説されました。
人気アニメのグッズから切手まで! アニメのマルシェ(市場)でお買い物(両日 @Coconeri アニメマルシェ)
自分の描いた絵が動く! 楽しみながらアニメを学ぶ(両日 @Coconeri産業イベントコーナー ホール内(B))
Coconeriの産業イベントコーナー奥に設けられたスペースと、上映会会場に隣接するスペースの2カ所では、練馬区が実施する「アニメ産業と教育連携」事業の体験コーナーとして「アニメの学校@ねりま」が開かれました。
産業イベントコーナー奥では、「キッズアニメの作り方」(15日)、「アニメのお仕事体験 クリンナップに挑戦!」(両日)、「2枚で動く!パラパラアニメづくり」(両日)といったテーマのワークショップが開かれました。講師は現役のアニメーターでもある遊佐かずしげ先生、平松岳史先生、河井淳先生の3名。「キッズアニメ~~」や「パラパラアニメ~~」は、まず1枚目にねり丸などを描き、それをもとにした2枚目の絵をトレース台の上で描き、表情や腕などを動かす、というもの。たった2枚の絵でもちゃんと動く様子を見ると、生徒たちのあいだに静かに歓声があがります。先生たちの丁寧な指導のもと、実際にトレース台の上で描きはじめると、みなさん真剣そのものの表情で楽しんでいました。
快晴の屋外スペースに集合! バラエティ豊富な催しの数々(両日 @平成つつじ公園)
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