トップ > アニメをもっと楽しもう > 練馬ほっと・キャスト > 第12回 映画監督 田﨑竜太さん その2

アニメをもっと楽しもう

「アニメ・イチバンのまち 練馬区」ゆかりの方々にアニメと練馬の魅力をインタビュー!練馬ほっと・キャスト

練馬とアニメの関係を、クリエイターや関係者のトークで紹介するインターネットラジオ番組「練馬ほっとキャスト」。
このコーナーでは、練馬にゆかりのあるアニメ関係者などにインタビューし、ご本人の生の声で、作品や練馬の魅力を語っていただきます。

番組の音楽はピアニストの野上朝生さん、番組進行は練馬アニメーションサイト編集の山本・岩澤が担当いたします。

第12回 映画監督 田﨑竜太さん その2

前回に引き続き、第12回は「特撮篇」第2弾をお届けします。
ゲストは、4月から配信予定の「仮面ライダーアマゾンズ」の監督も務められる、田﨑竜太(たさき りゅうた)さんです。
田﨑監督は「仮面ライダーアギト」「仮面ライダー電王」などの「仮面ライダーシリーズ」や「スーパー戦隊シリーズ」をはじめ数々の作品の監督をされています。
今回は、映画監督を志したきっかけや、作品と舞台となる場所についてうかがいます。

登場する作品名・人物名の解説

■雑誌「ぴあ」と「シティロード」
両方とも映画館上映スケジュール・コンサート・イベントなどの情報をまとめた雑誌。インターネットの発達によりその役割を終え、雑誌としての「ぴあ」は2011年に休刊、「シティロード」は1993年に廃刊した。
■ 二番館
本来の意味は、映画が公開されてから1~2週間遅れで上映を始める映画館のこと。二本立てや三本立ての興行が一般的で、複数の配給会社の作品を取り混ぜて興行することも多かった。ここではもっと広く、一般劇場では公開を終えた過去の作品を二本立て三本立てで上映する「名画座」の意味。
■ アメリカン・ニューシネマ
1960年代後半から1970年代にかけてアメリカで製作された、反体制的な若者の心情を綴った映画作品群。『俺たちに明日はない』『イージーライダー』『卒業』『明日に向かって撃て!』『ダーティハリー』など傑作映画も数多い。
■  映研
早稲田大学のサークル「早稲田大学映画研究会」のこと。1918年に創設された。
■  怪獣同盟
早稲田大学の特撮ファンサークルの名前。1983年に創設。後に東映で『仮面ライダークウガ』などをプロデュースした高寺成紀氏が初代会長。田﨑竜太監督、スーパー戦隊シリーズの音楽監督・宮葉勝行氏(練馬ほっとキャスト第9回 第10回参照)は創設時のメンバーだった。後年『サルベージ・マイス』のプロデューサー・アクション監督の西冬彦氏、『仮面ライダーW』のプロデューサー塚田英明氏なども所属した。現在も活動中。
■ 8ミリ
専用のカメラ(8ミリカメラ)で、8ミリフィルム(8mm幅のフィルム)を使用して動画の撮影をすることができた。比較的安価に機材・フィルムの購入ができ、個人の動画撮影手段として一般的だった。富士フィルム社による日本独自の方式「シングル8」とコダック社による「スーパー8」方式があった。1990年代以前にアマチュアや学生が映像作品を作ろうとする場合、8ミリの自主製作映画という形で制作することが多かった。その事情は海外でも同様で、スティーヴン・スピルバーグ製作、J・Jエイブラムス監督の映画『SUPER8』(2011年公開)は、8ミリの自主製作映画作りがモチーフとなっている。
■ 『天国からきたチャンピオン』
1978年にアメリカで製作されたファンタジー映画。監督はウォーレン・ベイティとバック・ヘンリー。ウォーレン・ベイティは主演も務めている。共演はジュリー・クリスティ。第51回アカデミー賞で9部門にノミネートされ、美術監督・装置賞を受賞した。
■ 『アメリカングラフィティ』
1973年にアメリカで製作された青春映画。ジョージ・ルーカスが、自身の高校生活をベースに脚本を執筆し監督も務めた。当時は無名だったリチャード・ドレイファス、ハリソン・フォード、ロン・ハワード、チャールズ・マーティン・スミスなどが出演している。
■ 『ダウンタウン物語』
1976年にイギリスで製作されたミュージカル映画。禁酒法時代のニューヨークのダウンタウンを舞台に、二つのギャング団の抗争を描く。すべての役を子供が演じており、当時14歳のジョディ・フォスターが妖艶な歌姫に扮している。
■ PFF
1977年に始まった「ぴあフィルムフェスティバル」のこと。自主製作映画のコンテストとしては最もメジャーであった。
■  シネプラザ・スペース50
JR山手線恵比寿駅の近くにあったレンタル上映スペース。8ミリフィルム、16ミリフィルムの自主製作作品などの上映が行われていた。パイプ椅子で約50席の客席があった。
■ DAICONフィルム
大阪で開かれた日本SF大会「DAICON Ⅲ」(1981年)及び「DAICON Ⅳ」(1983年)のオープニングで上映されたアニメを差す。DAICON ⅢのOPアニメは、当時大阪芸術大学に在籍した庵野秀明氏、赤井孝美氏、山賀博之氏らが制作。DAICON ⅣのOPアニメでは、彼らに加えて板野一郎氏、平野俊弘氏、垣野内成美氏らプロアニメーターも協力した。
■  『地球に落ちて来たくま』
映画『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』(1999)、『七瀬ふたたび』(2010)などの作品で知られる映画監督・小中和哉氏が大学生の時に製作した自主製作映画のタイトル。1982年に作られ、自主製作映画ファンの話題を呼んだ。
■ 河崎さんの『エスパレイザー』
映画『日本以外全部沈没』『地球防衛未亡人』などの作品で知られる映画監督・河崎実氏が1983年に製作した自主製作映画のこと。
■ 庵野さんの『帰ってきたウルトラマン』
『新世紀エヴァンゲリオン』や『ふしぎの海のナディア』などの作品で知られる映画監督・庵野秀明氏が総監督と主演を務めた自主製作映画『帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令』のこと。1983年製作。円谷プロの特撮テレビドラマ『帰ってきたウルトラマン』のオマージュ作品。飛行メカ発進シーンのカッコよさ、圧巻の爆発炎などアマチュア離れした映像表現で衝撃を与えた。
■ 髙寺さん
プロデューサー高寺成紀(たかてら しげのり)氏のこと。東映で『仮面ライダークウガ』『激走戦隊カーレンジャー』など特撮アクション作品をプロデュース。KADOKAWAに移籍し『大魔神カノン』などをプロデュースした。早稲田大学時代、田崎監督が在籍したサークル「怪獣同盟」の初代会長。
■ 『仮面ライダーBLACK』
東映制作の特撮アクションドラマ。前作『仮面ライダースーパー1』以来、6年ぶりに制作された『仮面ライダー』テレビシリーズ。1987年10月~1988年10月放送。全51話。
■ メタルヒーロ―シリーズ
1982年3月の『宇宙刑事ギャバン』から1999年1月に終了した『テツワン探偵ロボタック』までの17年にわたって、東映で制作された、特撮ヒーローアクションドラマシリーズ。いずれの主人公も金属質のボディを持つことからこう呼称された。
■ 『世界忍者戦ジライヤ』
東映制作の特撮アクションドラマ「メタルヒーローシリーズ」第7作。1988年1月~1989年1月放送。全50話
■ 『HOTEL(ホテル)』
石ノ森章太郎氏の人気漫画が原作のテレビドラマ。東京プラトンというホテルを舞台にした群像劇シリーズ。1990年に第1シリーズが放送され、1998年まで断続的に第5シリーズまで制作された。単発のスペシャルドラマも2002年に至るまで計14本が制作された。制作は近藤照男プロダクション。瀬川昌治監督がシリーズの要所を担った。
■ 深作 欣二 (ふかさく きんじ)
映画監督・脚本家。1961年に千葉真一の初主演作品となる『風来坊探偵 赤い谷の惨劇』で監督デビュー。1973年から公開された『仁義なき戦いシリーズ』は邦画史に残るヒットを記録。『柳生一族の陰謀』『復活の日』『魔界転生』『蒲田行進曲』『忠臣蔵外伝 四谷怪談』『バトル・ロワイアル』など、発表する作品の多くが大ヒット・話題作となった。2002年12月、『バトル・ロワイアルII 鎮魂歌』のクランクイン後に入院し、翌年1月12日に72歳で亡くなった。
■ 『ダブル・パニック’90 ロス警察大捜査線』
1990年に放送された単発ドラマ。元、ロス市警アジア特捜隊のジミー・佐古田氏による企画。監督を深作欣二、脚本を佐藤純彌が担当している。
■ ロス疑惑
1981年から1982年にかけて、ロサンゼルスで起こった銃殺・傷害事件に関して日本国籍の男性にかけられた一連の疑惑。報道の過熱化(被疑者に対する人権侵害)や一事不再理の原則などの問題を投げかけた。
■ ジミー・佐古田(さこだ)
日系アメリカ人で、元ロサンゼルス市警察刑事。ロス市警殺人課アジア特捜隊隊長を務め、後にロス郡検事となった。ロス疑惑の日米合同捜査の指揮をしたことで、日本でも大きく取り上げられ、彼や彼の所属したアジア特捜隊をモチーフにしたドラマが多数制作された。
■  佐藤 純彌(さとう じゅんや)
映画監督、脚本家。1963年に三国連太郎主演の『陸軍残虐物語』で監督デビュー。アニメ作品『魔法使いサリー』では佐藤純弥名義で脚本を担当した。 『新幹線大爆破』『人間の証明』『未完の対局』『おろしや国酔夢譚』『男たちの大和/YAMATO』等の大作を監督。現在も映画監督として第一線で活躍している。
■  瀬川 昌治(せがわ まさはる)
1960年、『ぽんこつ』で監督デビュー。喜劇映画の名手とされ、1960年代に数多くの喜劇シリーズを監督した。テレビドラマでは、1970年代~80年代に山口百恵、宇津井健が出演した「赤いシリーズ」をはじめ、『スチュワーデス物語』などのヒットシリーズを手掛け、90年代以降も『HOTEL』シリーズや『新幹線物語』シリーズなどを送り出している。
■ 16ミリ
16mmフィルム規格のこと。映画に使われる35mmフィルムよりもカメラも映写機も小型化できるため、テレビドラマや低予算の劇場用映画で使われていた。東映のスーパー戦隊シリーズでは2009年2月まで放送された『炎神戦隊ゴーオンジャー』まで16mmフィルムで撮影されていた。一方、平成仮面ライダーシリーズは2000年放送開始の1作目『仮面ライダークウガ』からデジタル撮影されている。
■  『小さき勇者たち~ガメラ~』
2006年4月29日に公開された特撮映画。角川ヘラルド映画(当時)製作。1965年に大映が製作した特撮怪獣映画『大怪獣ガメラ』から断続的に続くガメラシリーズの現時点最新作品。怪獣映画であると同時に主人公トオルの目線を重視したジュヴナイル映画である。物語の中心舞台は三重県志摩市、終盤のクライマックスはJR名古屋駅の「JRセントラルタワーズ」を中心に愛知県名古屋市が舞台となっている。
■ 『サルベージ・マイス』
田﨑監督によるアクション映画。主人公の怪盗サルベージ・マイスを谷村美月が演じた。プロデューサーでアクション監督の西冬彦氏は、早稲田大学怪獣同盟で田﨑竜太監督の後輩にあたる。広島で全編が撮影され、2011年10月22日に広島で先行公開され、2012年3月より全国で順次された。
■ 『科捜研の女』
京都を舞台に、京都府警科学捜査研究所に所属する法医研究員の姿を描くTVシリーズ。テレビ朝日・東映が制作。1999年、テレビ朝日系の「木曜ミステリー」枠(毎週木曜日20:00 – 20:54)で第1シリーズが放送され、以降2016年3月に終了した第15シリーズまでが放送された。このほかに単発のテレビスペシャル版も複数本制作。沢口靖子氏が主人公・榊マリコ役を演じている。田﨑監督は2013年の第12シリーズから参加。
■ 大林 宣彦(おおばやし のぶひこ)
映画監督。幼年期より自主映画を制作。CMディレクターとなりチャールズ・ブロンソンを起用した「マンダム」やソフィア・ローレンを起用した「ホンダ」などハリウッドの大物スターを起用したCMで一躍脚光を浴びた。1977年の『HOUSE』で、商業映画を初監督。1982年、自身の故郷・尾道を舞台に『転校生』(主演:尾美としのり・小林聡美/製作:日本テレビ・ATG)を発表。以降の『時をかける少女』(1983年公開/主演:原田知世/製作:角川春樹事務所)、『さびしんぼう』(1985年公開/主演:富田靖子/製作:アミューズシネマシティ・東宝映画)と併せて三作は「尾道三部作」と呼ばれ、多くの熱狂的なファンを生んだ。
■ 手塚プロデューサー
東映のプロデューサー手塚 治(てづか おさむ)氏のこと。『スケバン刑事』シリーズの担当を皮切りに、チーフプロデューサーとして『科捜研の女』、『京都迷宮案内』、『大奥』などの多くのヒットシリーズを手がけた。
■ CSI:
本国アメリカで2000年10月6日に放送が始まったTVドラマ『CSI:科学捜査班』のこと。ラスベガスを舞台に次々に起こる難事件を、科学捜査班が最新科学を駆使して、現場証拠から犯人及び犯行過程を解明していく人気シリーズ。
■ 『京都地検の女』『京都迷宮案内』
テレビ朝日と東映が制作する「木曜ミステリー」枠(毎週木曜20:00-20:54)で放送されている人気シリーズ。『京都地検の女』は名取裕子氏が京都地検検事・鶴丸あやを演じ、2003年から2013年まで9シリーズが制作された。『京都迷宮案内』は橋爪功氏が京都日報の新聞記者・杉浦恭介を演じ、1999年から2008年まで10シリーズが制作された(第6シリーズ以降は「新・京都迷宮案内」)。
■ 島津製作所
京都市に本社を置く、精密機器、計測器、医療機器、航空機器の製造をおこなう企業。
■ ワコール
京都市に本拠を置く、女性用下着を事業の中心とした衣料品メーカー。
■ 任天堂
京都市に本拠を置く、ビデオゲーム・プラットフォーム企業。ゲーム機ハード、ソフトで総合首位を誇る
■ 東映生田スタジオ
1971年に特撮アクションドラマ『仮面ライダー』制作のために立ち上げられたスタジオ。スタジオの周辺は当時宅地造成中の場所が多く、『仮面ライダー』のアクションシーンと言えば造成地、という印象を植え付けた。1978年の「透明ドリちゃん」まで特撮ドラマを中心とする映像作品の制作が行われた。
■  「仮面ライダーアマゾンズ」
東映制作の特撮アクションドラマ「仮面ライダーシリーズ」初のネット配信作品。2016年4月1日よりAmazonプライム・ビデオにて毎週金曜に配信される。1974年~1975年に放送された仮面ライダーシリーズ第4作「仮面ライダーアマゾン」を原典とした、いわゆる「リブート」作品。
■  石田監督
石田秀範(いしだ ひでのり)監督のこと。東映のメタルヒーローシリーズ「宇宙刑事ギャバン」に助監督として参加。「特救指令ソルブレイン」で監督デビュー。「仮面ライダークウガ」で、初のパイロット監督を担当した。「仮面ライダーアマゾンズ」のパイロットも担当する。
  • この記事をシェアしてね!

  • 練馬アニメーションサイトをフォロー!

ピックアップ!

練馬アニメカーニバル2019

最新記事
2024.09.19アニメニュース特別展「大漫会の漫画家たち ―石神井公園の桜の木の下で―」石神井公園ふるさと文化館にて開催中!
2024.08.08アニメニュース《アニメプロジェクトin大泉2024》開催報告を公開しました!
2024.04.17アニメニュース5/19(日)《アニメプロジェクトin大泉2024》イベント内容を掲載しました!
2024.03.13アニメニュース5/19(日)《アニメプロジェクトin大泉2024》を開催します!
2023.12.07アニメニュース2024年版≪ねり丸年賀状≫デザインを公開しました!
ページトップへ