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【アニメ・マンガがアツい!練馬・中野・杉並・豊島を楽しむ!】 夏のとしまで楽しむマンガと文化財「矢部太郎氏 講演会」が開催されました
2018年09月06日
エッセイマンガ『大家さんと僕』で、第22回手塚治虫文化賞 短編賞を受賞した矢部太郎さんの講演会が、2018年8月12日に豊島区の自由学園明日館(みょうにちかん)講堂で開催されました。
矢部さんは、1997年にお笑いコンビ「カラテカ」を結成し、ボケを担当。舞台やドラマ、映画の俳優としても活躍されています。
今回受賞した『大家さんと僕』は、矢部さんが暮らす部屋の大家さんとの実話を元にした作品で、矢部さんがはじめて手がけたマンガです。2017年に発売された単行本は、60万部を超える大ヒットとなりました。
この講演会は、「国際アート・カルチャー都市としま2018《夏のとしまで楽しむマンガと文化財》」の一環として実施。
会場である自由学園明日館は、国の重要文化財に指定されています。
満場の拍手で舞台に迎えられた矢部さんは、「ここでこうして話せるなんて、感激です」と挨拶。実は矢部さんは、アメリカの近代建築家 フランク・ロイド・ライトが設計した明日館と、建物と一緒に作られた六角形の背もたれが付いた椅子が見たくてプライベートで見学に来たことがあるそうです。「今日はこの椅子に座れるのがとても嬉しいです」とも話します。
最初に、好きな手塚治虫先生の作品を問われた矢部さんは、数ある作品の中から『火の鳥』を挙げます。
「鳳凰編」がアニメ映画化やTVゲーム化された小学生時代には、書き初めで「火の鳥」と書いたというエピソードも披露。中学校では図書館に置いてあった『火の鳥』を読みふけっていたそうです。
『大家さんと僕』で、手塚治虫文化賞 短編賞を受賞してからの変化について、「ときどき矢部〈先生〉と呼ばれるようになりまして(笑)」と照れながら話す矢部さんに、会場には笑いが起きます。
「メディアでも紹介していただいて、たくさんの人に読んでいただけるようになったと感じています。そして、いろんな方から評価していただいてありがたいです」と、受賞の感謝も述べました。
大家さんとの関係については、「自分の部屋の床に置いた携帯電話のバイブの音で、所在がバレてしまう距離感です(笑)」とのこと。『大家さんと僕』が単行本化された際には、「大家さんもとても喜んでくれて、『大きな仕事をされましたね』と言ってくれました」と、当時を振り返ります。
副賞の賞金の使い道について問われると、「やはり、大家さんのために使いたいですね」と、照れながら答えました。
質疑応答の時間も設けられ、たくさんの手が上がります。
中には、質問に「矢部〈先生〉に質問です」や、「面白おかしく答えていただけますでしょうか」と加える方もおり、これには矢部さんも「豊島区のみなさんは、笑いのハードルが高いですね」とタジタジになる一幕も。
「今後、どんな作品を描きたいですか?」との質問に対しては、「やはり大家さんですね。もっと知って、大家さんのことを描きたいです」と応じられていました。
※去る8月23日、大家さんが他界されたことが、矢部さんから発表されました。
謹んでお悔やみ申し上げます。
講演会の後は、別の教室で行われていた親子ワークショップの成果発表や、豊島区が進める「トキワ荘」復元プロジェクトについての説明も行われました。
※「トキワ荘」復元事業のための寄附金募集についてはこちらから
会場では、「手塚治虫文化賞受賞作品パネル展」も開催。
歴代の受賞作品のサイン入りパネル等、約30点が展示されました。
※「手塚治虫文化賞受賞作品パネル展」は、10月20日(土)・21日(日)開催の《練馬アニメカーニバル2018》でも実施予定です
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