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練馬ほっと・キャスト 特別企画 練馬にいた! アニメの巨人たち

練馬区ゆかりのアニメクリエイターと、その作品の魅力を探る「練馬にいた!アニメの巨人たち」。
アニメ研究家の氷川竜介さんとアニメ史研究家の原口正宏さんが、そのクリエイターの魅力についてたっぷり語ります。

  • アニメ研究家 氷川竜介さん
  • アニメ史研究家 原口正宏さん

第24回 最終回

今回は、3年間続いた「練馬にいた!アニメの巨人たち」について、アニメ研究家の氷川竜介さんとアニメ史研究家の原口正宏さんに振り返っていただきました。

※以下の画像と解説をご覧になりながらお聞きください。

収録のようすと用語解説

実施した感想
■ トキワ荘
かつて豊島区南長崎(旧・椎名町)に実在したアパート。手塚治虫氏、寺田ヒロオ氏、藤子不二雄Ⓐ氏、藤子・F・不二雄氏、石ノ森章太郎氏、赤塚不二夫氏など、のちに著名になるマンガ家たちが若き日に居住していたことで知られている。
■ 東映動画(現・東映アニメーション)
1956年に練馬区大泉に設立された、60年の歴史を持つアニメーション制作会社。当初の制作体制は、「動きで表現することを大事にする」ことを特徴とした劇場作品を、1年間に1本のペースで製作・公開していた。1963年からはTVアニメの制作もスタート。以降現在に至るまで、「ドラゴンボール」シリーズ、「デジモン」シリーズ、「ONE PIECE」シリーズ、「プリキュア」シリーズなど、数多くの劇場作品、TVシリーズを発表し続けている。 ※その設立から初期のスタッフについては、当サイト練馬のアニメスタジオの遺伝子 東映動画編で詳しく紹介しています。
※練馬にいた!アニメの巨人たち第18回第19回第20回では、東映動画初期劇場作品を作った人々を取り上げています。
■ 虫プロ
アニメーション制作会社・虫プロダクションの通称。1961年にマンガ家でアニメーターでもあった手塚治虫が設立し、1973年まで活動したアニメスタジオ「株式会社虫プロダクション」(旧)と、1977年に旧虫プロの労働組合を母体として設立された「虫プロダクション株式会社」(新)がある。ここでは虫プロダクション(旧)を指す。 虫プロダクションには、芦田豊雄氏、川尻善昭氏、杉井ギサブロー氏、高橋良輔氏、出﨑統氏、富野喜幸(現・由悠季)氏、丸山正雄氏、安彦良和氏、吉川惣司氏、りんたろう氏などが在籍していた。この虫プロダクションで、1963年に制作された日本初の30分枠連続TVアニメ「鉄腕アトム」は、日本のアニメビジネスの先駆けとなった。
※当サイト練馬のアニメスタジオの遺伝子 虫プロダクション編でも詳しく紹介しています。
■ タツノコ
東京都武蔵野市に所在したアニメーション制作会社・竜の子プロダクション(現・タツノコプロ)のこと。1962年に設立され、「ガッチャマン」(72~74)をはじめとするSFアクションヒーロー物や、SFギャグアクションアニメ「タイムボカン」シリーズなどで知られる。
「アニメ研究」の今後のためにお二人が心がけていること
■ 手塚 治虫(てづか おさむ)
「鉄腕アトム」、「ブラック・ジャック」、「火の鳥」など数多くの代表作を持つ。1946年に「マアチャンの日記帳」(4コママンガ)でデビュー。1947年の描き下ろし単行本「新寶島」は大ヒットとなる。1950年からはマンガ雑誌において「ジャングル大帝」、「鉄腕アトム」、「リボンの騎士」などの作品を次々と発表する。アニメーションに興味を持っていたことから、東映動画(現・東映アニメーション)より 「ぼくの孫悟空」を原案とする長編アニメ映画『西遊記』(60)制作の企画打診がありこれに参加。1961年には自らアニメスタジオ「手塚治虫プロダクション動画部」(1962年に「虫プロダクション」に改称)を立ち上げた。ここで、1963年から日本初の30分枠連続TVアニメ「鉄腕アトム」などの作品を制作。その後もマンガ家、アニメーション制作者として、精力的に作品を発表し続けた。1989年逝去。
※当サイト練馬のアニメスタジオの遺伝子 虫プロダクション編でも詳しく紹介しています。
■ 「鉄腕アトム」
虫プロダクションが制作し、1963~66年まで全193話が放送されたTVアニメ。日本初の30分枠連続TVアニメでもある。手塚治虫氏の同名マンガが原作。アトムは天馬博士が交通事故で死亡した息子のかわりとしてつくったロボット。御茶ノ水博士に引き取られ、人間のように心を持ったロボットへと成長していく。
原作・演出:手塚治虫、演出:杉井儀三郎、山本暎一、富野喜幸(現・由悠季)、出﨑統ほか
■ 『白蛇伝』
日本で最初に作られた劇場用長編アニメーション。東映動画が制作し、1958年に公開された。白蛇の化身・白娘(パイニャン)と、その恋人・許仙(シュウセン)の愛を綴る中国の民話「白蛇伝」をベースとした物語。
原案:上原信、監督(クレジットは「演出」)・脚本:藪下泰司、原画:大工原章、森康二、動画:大塚康生、坂本雄作、喜多真佐武、紺野修司、中村和子ほか
■ 大正時代の3人の創始者
日本のアニメーションの創始者といわれる、下川凹天氏、北山清太郎氏、幸内純一氏のこと。3人は独自にアニメーションを研究しており、1917年(大正6年)1月に下川氏の『凸坊新畫帖 芋助猪狩の巻』(天然色活動写真株式会社)、5月に北山氏『猿と蟹』(日本活動冩眞株式會社※現・日活)、6月に幸内氏『塙凹内名刀之巻(※『なまくら刀』とも)』(小林商会)が相次いで公開された。
■ 政岡 憲三(まさおか けんぞう)
アニメーション作家、アニメ監督、演出家。日本のアニメ黎明期における数々の功績から、「日本のアニメーションの父」と評される。1943年に公開された日本初のフルセルアニメーション『くもとちゅうりっぷ』は代表作の1つ。当時少年だった手塚治虫氏と松本零士氏が、同日同時間に同じ映画館で本作を鑑賞していたという逸話がある。
終戦後の1948年に、正岡氏が村田安司氏(アニメーション作家)、山本早苗氏(アニメーション監督)とともに設立した日本動画株式会社は、東映動画(現・東映アニメーション)の前身となった。
正岡氏は1963年に放送が開始されたTVアニメ「鉄腕アトム」の制作にも関わっている。1988年逝去。
■ 『AKIRA』
東京ムービー新社(現 トムス・エンタテインメント)が制作し、1988年に公開された劇場アニメ。原作者・大友克洋(おおとも かつひろ)氏自ら監督を務め、国内外で高い評価を得た。第三次世界大戦後に建設されたネオ東京を舞台に、軍と反政府組織による超能力者を巡る争いに巻き込まれた少年たちの姿を描くSF作品。
原作・監督:大友克洋、脚本:大友克洋・橋本以蔵、作画監督:なかむらたかし
■ 出﨑 統(でざき おさむ)
アニメーション監督。1943年東京都生まれ。学生時代から貸本マンガ家として活躍。1963年に虫プロダクションに入社。翌年には「鉄腕アトム」の原画担当になる。1970年のTVアニメ「あしたのジョー」で、初めてチーフディレクターを務める。1972年にはアニメ制作会社マッドハウスの設立に参加。TVアニメ「エースをねらえ!」(73-74)、「ガンバの冒険」(75)「家なき子」(77-78)、「宝島」(78-79)など多数の作品の監督を務める。1979年には完全新作の『劇場版 エースをねらえ!』で、長編映画を初監督した。1980年、TVアニメ「あしたのジョー2」制作を機にマッドハウスを離れ、スタジオあんなぷるを設立。
『SPACE ADVENTURE コブラ』(82)、「スペースコブラ」(82)、『ゴルゴ13』(83)を発表。「おにいさまへ・・・」(91)で手塚プロダクション制作作品に関わるようになり、1993年からOVA「ブラック・ジャック」を手掛ける。2000年代には美少女ゲームが原作の『AIR』、『CLANNAD』劇場版など、自らの新境地となる作品を監督した。2011年 逝去。
※練馬にいた!アニメの巨人たち第5回第6回第7回第8回では、出﨑統監督をとりあげています。 ※練馬アニメカーニバル2019のプログラム《名匠・出﨑統監督を語ろう》のレポートを掲載しています。
■ エースをねらえ!
東京ムービー(現 トムス・エンタテインメント)が制作し、1979年に公開された劇場用アニメ『劇場版 エースをねらえ!』のこと。出崎統監督の劇場映画初監督作品。1973〜74年に制作されたTVシリーズの再編集ではなく、劇場用としてすべて新規に制作された。テニスの名門・西高の1年生岡ひろみは、超高校級のプレイヤー〈お蝶夫人〉こと竜崎麗香に憧れテニス部に入る。そんなテニス初心者のひろみを、新任コーチ宗方仁は関東地区予選出場者の1人に抜擢する。周囲の嫉妬を買い孤立したひろみは、テニス部を退部しようとするが――。
原作:山本鈴美香 監督:出﨑統 作画監督:杉野昭夫 美術監督:小林七郎 撮影監督:高橋宏固
■ 「機動戦士ガンダム」
1979〜80年に、全43話が放送されたTVアニメ。アニメーション制作は日本サンライズ(現・サンライズ)アニメーション監督。。近未来のリアルなSF設定、モビルスーツ(MS)と呼ばれるロボットを兵器として投入する戦争、重厚な人間ドラマは観る者を釘付けにした。再放送・映画化をきっかけに社会現象を起こすほどの話題作となった。放送から40年が経った現在でも新作が作り続けられ、その歴史の中で生み出された映像作品は40作を超える。
総監督・原作・脚本・演出・絵コンテ・作詞:富野喜幸(現・由悠季)、キャラクターデザイン・作画監督:安彦良和、メカニックデザイン:大河原邦男
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