アニメニュース
練馬駅北口Coconeriで、『ACTF2016』が開催されました。
2016年02月19日
近年、アニメーション制作現場でも取り入れられているコンピューター、デジタル技術について、アニメ制作従事者とデバイス・メーカー、ソフトウェア・ベンダー、各種教育機関などが一堂に介し情報交換をおこなうフォーラムディスカッション「アニメーション・クリエイティブ・テクノロジー・フォーラム(ACTF)2016」が、2月13日に練馬駅北口Coconeri3階で開催されました。
会場は、メインセッションの行われるCoconeriホール、セミナーの行われる研修室、最新のデジタル機材などが展示される産業イベントコーナーの3つ。
メインセッションでは、『ポケットモンスター』等の制作を行っている株式会社オー・エル・エムや、昨年公開された映画『台風のノルダ』などで注目されている株式会社スタジオコロリドなどが、それぞれ約1時間の講演を実施。
昨年デジタル作画の導入を決め、「テレビアニメのスケジュールや質をデジタルでこなせるのか」を重視してデジタル化に取組んできたという株式会社オー・エル・エムの加藤プロデューサーからは「(制作のデジタル化は)孤立していては意味がない、社内で作ったToon Boomソフトのマニュアルについても公開していく」と自社のみならず業界全体の行く末を見据えた発言を聞くことが出来ました。
また、株式会社スタジオコロリドの講演では「手描きに置き換えるのに一番向いている」という観点からCLIP STUDIO PAINTを選択したお話から、実際に作画のどの部分でどの機能が便利かということを実践形式で紹介されました。
各社ともデジタル作画への取り組みや実績を紹介しながら、具体的な工夫や可能性について触れられており、会場にはとても熱心に聞き入る方の姿が溢れ印象的でした。
セミナー会場でも様々な講演を実施。
まずは、動画の中割を自動生成できる作画支援ソフト「CACANi」の検証を兼ねて制作された実験作品『テンプルちゃん』を実例にした、株式会社タツノコプロの講演からスタート。
このほかにも、株式会社アドビシステムズや株式会社イマジカデジタルスケープなどが講演。どの回も満席で、注目の高さがうかがえました。
展示コーナーには、これらの講演で紹介されたソフトや機材などがズラリ。どのブースでも、来場したアニメーターが実際に操作しながら解説を受ける姿が見られました。
ひとくちにデジタル化と云っても、アニメスタジオによって取り組み方は様々。導入したソフトによるデータの互換性など、様々な課題もあるそうです。
ですが、こういった形でソフトウエア開発メーカーとアニメ制作従事者が直接意見を交換する場が設けられることで、「デジタル」と「アニメ制作」の距離は確実に近づいていくだろうと感じられました。
ACTF2016公式サイト (JAniCA 日本アニメーター・演出協会HP内)
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