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《デビュー50周年記念「萩尾望都 ポーの一族展」》松屋銀座にて開催中!

2019年08月01日

©萩尾望都/小学館

「ポーの一族」、「トーマの心臓」、「11人いる!」などの代表作で知られるマンガ家・萩尾望都先生のデビュー50周年を記念した原画展が、中央区の松屋銀座にて開催中です。

萩尾望都先生

萩尾望都先生は1969年に「ルルとミミ」でデビュー。1970~73年にかけては、マンガ家・竹宮惠子先生と仲間たちが集まる練馬区南大泉の共同アパート・通称「大泉サロン」で執筆活動をされていました。

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1976年の 第21回小学館漫画賞(「ポーの一族」、「11人いる!」)、1997年の第1回手塚治虫文化賞マンガ優秀賞(「残酷な神が支配する」)、2006年の第27回日本SF大賞(「バルバラ異界」)などを受賞。2012年には少女マンガ家として初めて紫綬褒章を受章されました。現在も精力的に執筆活動を続けられています。

 

「ポーの一族」シリーズは、バンパネラ(吸血鬼)となって永遠に少年の姿のまま生きていく運命を背負った主人公・エドガーが、妹のメリーベルや友人アランとともに、時空を超えて旅を続ける哀しみを描いた物語。1972年にまず短編2本を発表。好評につきシリーズ連載がスタートしました。1974年に発売された単行本の初版3万部がわずか3日間で完売したことからシリーズの再開が決定、1976年までに15のエピソードが作られました。

2016年には40年ぶりとなる新シリーズを発表。掲載誌に重版がかかるなど大きな話題になりました。

2018年には宝塚歌劇団による舞台が上演されるなど、世代やジャンルを超え、ファンを魅了し続けています。

今回の展覧会では「ポーの一族」シリーズをメインに、「トーマの心臓」や「残酷な神が支配する」ほか数々の作品の原画やカラーイラスト、予告用カットなど300点以上を展示。宝塚歌劇のコーナーも設置され、2018年の花組公演『ポーの一族』の衣裳や小道具も展示されています。

仙名彩世さん(左)、萩尾望都先生(右)

開幕前日の7月24日には内覧会とPRイベントが行われ、萩尾望都先生が来場。

また、元宝塚歌劇団花組で、2018年の舞台『ポーの一族』でシーラ・ポーツネル男爵夫人を演じた仙名彩世さんが最初の来場者として招待され、お二人によるトークイベントが行われました。

■お二人からの挨拶

萩尾望都先生/「ポーの一族」原画展示会をすることになりました。私の描いた原画や、宝塚の衣裳が飾ってあって感激でした。皆さまもお楽しみいただけると嬉しいです。

仙名彩世さん/最初の来場者ということで、光栄に思っています。どうぞよろしくお願いします。

 

 

 

■展覧会の感想

萩尾先生/壁の色が暗いところに原画が飾ってあって、原画が浮かび上がっている感じで印象深いです。自分の作品なのにドキドキしながら一周してまいりました。宝塚の衣裳もあって、とても楽しかったです。

仙名さん/入場してすぐのイントロダクションで、「ポーの一族」のあるシーンに出てくる、風に揺れるカーテンが再現されていて、先生の描かれたシーンを思いだし身体が熱くなった感覚がありました。展示の様子を駆け足で拝見させていただきましたが、もう一度伺って、ひとつひとつゆっくり見たいです。

■宝塚の公演について

萩尾先生/私の生きているうちに宝塚の舞台を観ることができて、とてもうれしかったです。生きていれば良いことがあるんだなって(笑)

演出の小池修一郎先生の舞台は大好きでしたので、期待でドキドキしていました。

役者さんも皆さんイメージに合っていて、皆さんの溢れるばかりの愛というか、台風のような愛が感じられる舞台で、ものすごく感激しました。

 

仙名さん/人間ではない〈バンパネラ〉はどんな感覚なんだろうか?どうやって生活しているんだろうか?と、出演者の皆さんと話しながら役作りをしていました。

初日の舞台の終演後に萩尾先生が楽屋に来て下さって、色々とお話をしていただいたのですが、その時の言葉のひとつひとつで本当によろこんでいただけたんだなと分かって、すごくホッとしました。嬉しかったです。

■デビューから50年を振り返って

萩尾/毎月、毎年、締め切りに追われながら描いていたら、いつのまにか50年経っていました(笑) まだまだ描きたいものもあるので、もう少し頑張っていきたいと思います。

「ポーの一族」のエドガーとアランは、若い頃に作ったキャラクターですけど、あの2人は本当によく動いてくれるんです。(2016年に)連載が再開したときからも、エドガーとアランがおしゃべりをしてくれているんです。彼らのおしゃべりに耳を傾けて、2人の声をくみ取りながら、これからも描いていきたいと思います。

原画展の会場は4つのブロックで構成されています。

©萩尾望都/小学館

Ⅰ ポーの一族の世界 ―はるかなる一族によせて―

「ポーの一族」シリーズは、1972年に発表された短編「すきとおった銀の髪」からスタート。1976年の「エディス」まで、断続的に15のエピソードが発表されました。

こちらでは、15のエピソードを発表順に紹介。各エピソードから厳選されたマンガ原画やカラーイラストのほか、雑誌掲載時に使用された予告カットなども展示。

200年以上の時間が交錯するストーリーを時系列で紹介する年表や、各エピソードの人物相関図も展示されています。

©萩尾望都/小学館

©宝塚歌劇団

Ⅱ 宝塚歌劇の世界 ―極上の美 永遠の命―

2018年に宝塚歌劇団花組によって上演された『ポーの一族』。こちらではれた衣裳や小道具を紹介しています。舞台の設計図を基に、セットの一部も再現されており、衣装とともにきらびやかなステージをイメージした展示になっています。

©宝塚歌劇団

©萩尾望都/小学館

Ⅲ トーマの心臓の世界 ―少年たちによせて―

1974年に描かれた「トーマの心臓」も、萩尾先生の代表作の一つ。悩みを抱える少年たちの葛藤と成長を繊細に描いた作品で、これに連なる短編や姉妹作も作られました。

こちらでは、「トーマの心臓」とその関連作品のほか、さらに踏み込んだテーマで描かれた「残酷な神が支配する」を紹介しています。

©萩尾望都/小学館

©萩尾望都/小学館

Ⅳ 萩尾望都の世界 ―50年の軌跡をたどる―

高校時代に読んだ手塚治虫先生の「新選組」に衝撃を受け、マンガ家を志した萩尾先生。1969年の雑誌デビューから現在まで、様々なジャンルの作品を手がけてきました。

こちらでは、デビュー前の作品から、2016年に40年ぶりに再開された「ポーの一族」新シリーズまでを紹介しています。

萩尾先生のインタビューや、執筆の様子を収めた映像も見ることができます。

©萩尾望都/小学館

©萩尾望都/小学館

グッズコーナーでは、展覧会オリジナルグッズや、萩尾先生作品の書籍や関連グッズなどを販売。

松屋銀座8階レストランフロアの「MGカフェ」では、展覧会会期中、「ポーの一族」コラボメニューが提供されています。

萩尾望都先生の作品の魅力に迫る原画展《デビュー50周年記念「萩尾望都 ポーの一族展」》は、松屋銀座にて8月6日(火)まで開催中です!

《デビュー50周年記念「萩尾望都 ポーの一族展」》

会場/松屋銀座8階 イベントスクエア

会期/8月6日(火)まで

時間/10時~20時(入場は閉場30分前まで 最終日は17時閉場)

   ※8月4日(日)は午後7時30分まで

料金/一般:1,000円、高校生:700円、中学生:500円、小学生:300円


《デビュー50周年記念「萩尾望都 ポーの一族展」》公式サイト

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