『ゴジラ×生賴範義（おおらい のりよし）回顧展』　渋谷 PARCO GALLERY Xで開催中！

東宝特撮映画全史
単行本表紙(1983)

2015年10月に惜しまれながらこの世を去った世界的イラストレーター・生賴範義（おおらいのりよし）さん。

映画のポスターやイメージイラストを数多く手掛けており、『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』の国際版ポスターを描いた唯一の日本人としても知られています。

独特なタッチで描かれた作品は、世界中のイラストレーターやアニメーター、漫画家に影響を与えました。

アニメ作品でも、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』『FUTURE WAR 198X年』などを手掛けています。

その他、ゲームのパッケージイラストや書籍の表紙なども描かれており、一度は目にされたことがあるのではないでしょうか？

映画『ゴジラ』シリーズのポスターや関連商品のイラストも、生賴さんの代表作の一つ。

1980年代から描き続けた『ゴジラ』に関する作品を紹介する展覧会が、渋谷区のPARCO GALLERY Xで開催中です。

The 30th Anniversary of Godzilla
ポスター(1983)

今回の展覧会で圧巻なのは、生賴さん直筆の原画です。

会場には「東宝特撮映画全史」、「ゴジラジェネレーション」、「平成ゴジラ大全」等の表紙やポスターに使われた原画7点を展示。キャンバスやボードにリキテックス(水性アクリル絵具)を使って描かれた絵は、筆が持つ独特のざらつきや、油絵のように乗せていくリキテックスの質感がよくわかり、本物の持つ迫力を感じる事ができます。

また、1984年版『ゴジラ』から、2004年の『ゴジラFINAL WARS』までの映画シリーズから、生賴さんが手掛けた9枚のティザーポスター（初期告知ポスター）の複製原画を展示。こちらには、制作にあたっての解説も併記されています。

ガラスケース内には、とても貴重な『ゴジラVSビオランテ』や『ゴジラVSキングギドラ』のポスター用ラフスケッチを展示。

構図の参考用に使われたフィギュアや、映画の台本なども展示されており、生賴さんの制作過程を垣間見ることもできます。

漫画家の麻宮騎亜さん、イラストレーターの開田裕治さん、漫画家でゴジラシリーズにデザイナーとして参加している西川伸司さんの3人による追悼イラストも展示。生賴さんが手掛けたポスターをオマージュした作品になっています。

物販コーナーには、ポスターやTシャツ、クリアファイル、イラスト集などを取り扱っており、回顧展限定商品も用意されています。商品購入者を対象とした、展示ポスターの人気投票も実施中です。※詳細は公式サイトをご覧ください。

1月9日(土)、10日(日)、11日(月・祝)、17日(日)には、関係者によるギャラリートークやサイン会も予定されています。※詳細は公式サイトをご覧ください。

『ゴジラ×生賴範義 回顧展』は、PARCO GALLERY Xで1月17日(日)まで開催中です。

生賴範義さん自画像

■生賴 範義 プロフィール（おおらい のりよし） (1935-2015)

兵庫県明石市出身。

1962年、イラストレーターとして活動開始。

1973年、宮崎市に移住。

1980年、『スター・ウォーズ／帝国の逆襲』の国際版ポスターで脚光を浴びる。映画ポスター、雑誌、文庫、書籍、ゲーム・パッケージなどで幅広く活動。

2014年、「平成26年度文化庁映画賞」で映画功労賞受賞。

2015 年10 年27 日に逝去。享年79。