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《マルコの世界 小田部羊一と「母をたずねて三千里」展》イタリア文化会館で開催中!

2016年12月15日

千代田区九段のイタリア文化会館では、日伊国交150周年を記念したイベントの一環として《マルコの世界 小田部羊一と「母をたずねて三千里」展》を開催中です。

TVアニメ『母をたずねて三千里』は、1976年にアニメーションシリーズ《世界名作劇場》の2作目として制作されました。原作は、イタリア文学の古典であるエドモンド・デ・アミーチスの「クオーレ」の挿入話"Dagli Appennini alle Ande"(アペニン山脈からアンデス山脈まで)。イタリア・ジェノヴァに住む少年・マルコが、アルゼンチンに出稼ぎに行ったきり音信不通になった母を探す旅に出て、道中で出会った多くの人に助けられ、その優しさに触れながら成長していく物語です。

全52話で制作されたアニメは、高畑勲さんが監督を務め、キャラクターデザインを小田部羊一さん、場面設定・レイアウトを宮崎駿さん、美術監督を椋尾篁さんが務めるという現在では考えられない豪華なスタッフによって作られ、現在も愛され続ける大人気作品となりました。

今回の展覧会は、キャラクターデザインと全編の作画監督として活躍され、本サイト(練馬ほっとキャスト第1回第2回)にも登場していただいている小田部羊一さんによるキャラクターのドローイングを中心とした展示になっています。

また、『母をたずねて三千里』単独の展覧会は、日本のみならず世界でも初めてのことだそうです。

展覧会の開催に先駆け、12月1日には開会式と内覧会が行われました。

イタリア文化会館館長 ジョルジョ・アミトラーノさん

開会式では、最初にイタリア文化会館館長のジョルジョ・アミトラーノさんが登壇。「すべてのイタリア人と同様に、私の記憶にしっかりと刻み込まれているデ・アミーチスの『クオーレ』は、現在でも良く知られている作品です。1861年に3つの国が統合されてイタリアとなった時代を知る重要な資料でもあります。1970年代に日本で52話に及ぶアニメーション版が制作されました。イタリアでも放送され、イタリア中の子どもが夢中になったばかりか、こっそり見ていた大人たちも笑い、感動し、長年にわたり愛される作品となりました。日伊国交150周年の今年、この素晴らしいアニメーションは、日本とイタリアの芸術的、そして人間的な出会いの、幸福な一例を象徴するものとして、私たちの心に残るでしょう」と祝辞を述べました。

 

小田部羊一さん

続いて小田部さんが挨拶。「イタリア文化会館というのは、40年前に『母をたずねて三千里』を作るにあたり、イタリアのことを知りたくて最初に訪ねた場所です。この作品の出発点であるイタリア文化会館で展覧会を開いていただいて、感謝申し上げます。

展覧会のタイトルに僕の名前が付いていますが、『母をたずねて三千里』は高畑監督を中心にたくさんの仲間が集まり、自分達の生活を犠牲にしながら協力してできた作品です。

実はこの作品を作った40年前は、制作中に描いたものを保存するという習慣はありませんでした。自分が描いたものは捨てるには忍びなかったので取っておいたのですが、レイアウトや背景画を保存しておいてくれた方がこの展示のために貸して下さって、このような立派な展覧会になりました。

展示の中にある宮さん(宮崎駿さん)のレイアウトを見て当時を思い出したのですが、宮さんは「オレがマルコを描くならこう描くんだ!」と、覚悟を持って描いてくれています。それがあったからこそ、僕はキャラクターを描く事に専念できたんだなと、仲間としてのありがたさや、それを信じてがんばった時代をつくづく感じました。そしてこれはさみしいことですが、美術監督の椋尾さん、脚本の深沢一夫さん、色彩設計の保田道世さんといった、共に協力し合った仲間がいなくなってしまったことに、40年の長さと重さを感じます。

どうか、この展示をご覧になって、アニメーションはこうして作っていくんだなと感じていただき、たくさんの人がこの作品を見ていただけることに繋がれば本当に嬉しいです」

こう話されると、会場から大きな拍手が上がりました。

 

高畑勲さん

開会式の最後には、高畑監督も登場して「このような展示会を開催していただいて感謝しています。『母をたずねて三千里』を作った私や仲間たちは、イタリア・ネオリアリズムの作品に感動していた世代でしたので、その精神を作品に出せたらなと思って制作しました」と挨拶。高畑監督の音頭で乾杯を行い、展覧会の開催を祝ったあとは、和やかなムードで内覧会が続きました。

 

会場には、小田部さんがアイデアを出しながら描いたラフスケッチや、それを発展させてキャラクターにしたデザイン画が額装されており、連続した原画はガラスケースに並べられ、間近で見る事ができます。

さらに、宮崎駿さんによる詳細な指示が入ったレイアウトや、イタリアとアルゼンチンでのロケハンを元に描かれた椋尾さんによる背景画など、他では見られない貴重な制作資料も紹介。

このほか、レーザーディスクのパッケージ用に描き起こされたカラーイラストの原画などもあり、どれも必見の展示となっています。

《マルコの世界 小田部羊一と「母をたずねて三千里」展》は12月22日(木)までの開催です。

会期中には、トークイベントやジャズ・コンサートも予定されています。

詳細は、イタリア文化会館 公式サイト イベントページをご確認下さい。

 

 

©NIPPON ANIMATION .,LTD

《マルコの世界 小田部羊一と「母をたずねて三千里」展》

会場/イタリア文化会館エキジビションホール

   東京都千代田区九段南2-1-30

会期/12月22日(木) 11:00~18:00〈会期中無休〉

料金/無料

お問い合わせ/イタリア文化会館

TEL  03-3264-6011 内線13,29

E-mail eventi.iictokyo@esteri.it


イタリア文化会館 公式サイト イベントページ
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