トップ > 練馬アニメトピックス > 特集記事 > 「四月は君の嘘」TVアニメ放映開始直前 特別インタビュー!

練馬アニメトピックス

2014年09月05日

「四月は君の嘘」TVアニメ放映開始直前 特別インタビュー!

10月よりフジテレビ ノイタミナ ほかにて放送開始する新作アニメ「四月は君の嘘」。この作品は講談社の「月刊少年マガジン」に連載中の新川直司先生による同名漫画が原作です。放送開始前から高い期待を寄せられている本作ですが、アニメではなんと練馬区が物語の舞台に設定されています!
この作品を手掛ける斎藤俊輔プロデューサーは2011年に大ヒットしたアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(以下「あの花」)も手掛けています。秩父を舞台に展開する「あの花」は放送後も秩父を訪れるファンや自治体がイベントを行うなど人気は衰えず、2013年には劇場公開されました。
監督は本作が監督デビューとなるイシグロキョウヘイ氏。イシグロ監督は練馬区内にお住まいです!
そんな斎藤俊輔プロデューサーとイシグロキョウヘイ監督にお話を伺いました!

「四月は君の嘘」をアニメ化する

斎藤プロデューサー

  • --この作品をアニメ化しよう、とお考えになったきっかけは?
  • 斎藤 この作品を知ったのは2012年の2月でした。コミックスがまだ2巻しか出てない時ですね。講談社の編集部の方から単行本をいただいて読んでみて、率直に「すごく面白い漫画だな」と思いました。それと音楽要素の部分がアニメとしてトライしたらとても面白そうだなと。キャラクターのドラマの部分もすごくしっかりしているという印象を得たので、作品に注目しながら追いかけていきたいと思いましたね。3巻目が出たあたりから、具体的に企画を動かそうと思い、色々な方にアプローチをし始めました。
  • --実際にアニメ化に動きはじめたポイントは?
  • 斎藤 2011年4月から放送された「あの花」という作品に巡り会い、プロデューサーとしてまた“青春もの”をやりたいという気持ちがあり次の作品を探していました。それと登場キャラクターの宮園かをり(以下かをり)をすごく気にいった部分があって、編集担当の方から物語の骨格を伺いぜひ「やらせていただきたい」と決断しました。作品の魅力を信じて本当に良かったと今思っています。

  • --本作を若手のイシグロ監督に託しました。
  • 斎藤 2011年1月からノイタミナ枠で放送した「放浪息子」という作品の7話の絵コンテと演出をイシグロさんがやられていて、初めてお会いした時にお若いのに、すごく演出力のある方だなと思いました。そういう機会があってイシグロさんに興味を持っていました。
    この企画を成立させる際に、どういう方と作品を作っていきたいかっていう部分で、もちろん演出力のある方、且つ、これから色々パワーを発揮して仕事されていく方とご一緒したいなという思いもあったので、イシグロさんに「この企画興味ありませんか?」とアプローチしたのがきっかけです。
  • イシグロ めちゃくちゃ嬉しかったです。「マジで俺にふるのか」と思いましたけどね(笑)。自分の仕事の結果を見ててもらえたのはすごく嬉しいです。お話をいただいた時は原作自体を知らなかったんです。すぐ読んでみましたが、単行本の表紙を見た時点で「あ、これはやるべきなんじゃないか」という予感はありました。それで中身を見て、作品の素晴らしさ、そこに尽きますね。ストーリーの織りなし方のうまさやキャラクター造形のほどよい個性といいますか…ちょっとフェミニンな雰囲気を残しつつ、骨格はしっかりしてるという不思議な造形なんですが、そういうところにやっぱり惹かれますよね。他にああいうデザインが出来る人って実はあんまりいないんです。ほぼ即答で「ぜひやります」という形でお答えさせていただきました。
  • --本作の制作にあたって、大事にしているところは?
  • イシグロ 原作がそもそも素晴らしいものだったりするので、やることはすごいシンプルなんです。「原作をとにかく大切に作っていく。」もうこれに尽きます。後はその周りを固めてアニメとしての部分を作っていく感じですね。漫画と違ってアニメはキャラクターが動きますし、色がついて音もつくし声も芝居としてつく。原作に則ってはいくけど、ちゃんとアニメに定着させるための作業が必要になります。原作を何度も読んだり、新川先生や斎藤プロデューサーに色々と相談しながら一緒に作りこんでいる最中です。イメージとしては大体固まっていて、制作状況も割とスタートが早く、ちゃんと考える余地もありながらスタッフ全員で作っているので、その辺りも環境に恵まれたと思ってます。
  • 斎藤 本当に原作が素晴らしいものなので、まず原作ファンに受け入れられ、アニメファンに受け入れられるものを作ろうと。その中で共通認識として企画の初期段階で打ち合わせたのは、きちんとしたエンタテインメントに仕上げるっていう気持ちを共有しました。
    この作品は良質な作品であるからこそ、色々なアニメ化の仕方があると思います。例えば思春期の葛藤、過去の両親に対するトラウマであったりとか、色んな暗く硬質な要素がある中でそこだけを抽出すると、高尚な作品にも出来る題材だと思うんです。ただ、新川先生の漫画の素晴らしさはそこだけじゃなく、中学生の若々しさ、みずみずしさであったり、ギャグシーンも合間に挟まれて明るさみたいなものもすごくある作品なので、原作からいただいているエンタテインメントというものをアニメでもきちんと意識して実現しましょうというのは監督とも、委員会としても目指しているところですね。
    あとは、音楽モノという部分でいえばコンクールパートは当然クラシック音楽で、今回モデルアーティストのピアニストさんやバイオリニストさんに立っていただいて、すごくちゃんとしたものを作ってます。劇伴(註:作品の中で流れる音楽のこと)やオープニング曲、エンディング曲も同様で、音楽モノとしてのエンタテインメントを追及しています。この作品の大きな魅力の1つである音楽という部分もすごく大事にしています。
  • --劇伴は横山克さんがご担当ですね
  • 斎藤 横山さんにお願いすることにしたのは、監督と音響監督と3人で相談しながら決定しました。
  • イシグロ 横山さんの作品愛というか、理解力というのが作品に1番合ってる雰囲気はありますよね。あがった楽曲も素晴らしいんですよ。横山さん自身も幼少期クラシック音楽の勉強をずっとされていたらしいんです。なので、「この作品の有馬公生(以下公生)とかの気持ちがすごくわかる」と言ってましたね。これはいい縁に恵まれたんだと思いました。
  • 斎藤 本当に高いモチベーションで取り組んでいただいているので、すごく好影響を作品に与えてもらってますね。この作品自体を特別なものだと感じていただいている結果だと思うんですけど。色んな、劇伴を作るだけじゃない部分でも協力したいという風におっしゃっていただいて。
    あと横山さんが今までやられていた作品は、アクションものや派手なものが多かった中で、今回の作品は本来横山さん自身もやりたかったジャンルでもあったようなので、やっと得意とする部分が来たっていうようなご発言もありましたね。

リアルな舞台を設定すること

イシグロ監督

  • --練馬区内の各所が舞台に選ばれています。リアルな舞台を設定することの狙いは?
  • イシグロ 実はかなり重要な狙いが僕の中であります。シンプルに言うと「キャラに実体感を持たせる」。画面の中、もしくは単行本の中にしか存在しないキャラっていうのを、自分たちが住んでいるこの実世界と実はつながってるんじゃないかって思ってもらうことが、この作品のアニメ化における成否を握っていると僕は確信しています。
    練馬区の普通の住宅街の道だったり小さい公園とかも使用させていただいていて、作品を観て、聖地巡礼みたいな形でアニメファンの方にその場に立ってもらった時に、かをりや公生たちの存在を感じて欲しいんですよね。自分の中で実体感を持った時に、多分この作品はその人にとって絶対忘れられないものになるはずです。そこを発想のスタート地点として色々な仕掛けをさせていただいています。 実在するものを使いたい、というのは、その土地の、練馬区さんのご協力も必要ですし、あとはアニメーションにおけるスタッフたちの協力ももちろん必要なんです。少し専門的な話になるんですけど、今回ロケハンで撮った写真そのものをアニメーションのカットのレイアウトとして使ったりしています。アニメーション用に描き直したりしてるんですが、写ってる建物や色合いも含めてなるべくそのままにしようとしてるんです。ただ、こういうのは美術監督さんや色彩設計さん、あとは撮影監督さんとかの協力がないと実現するのが難しいんですね。アニメは絵の専門家が描くので、自分の絵に対するこだわりっていうのを持ってる方が多かったりするんですよね。アニメーターもそうなんですけど。写真を基に使うのがあまり好きでない方もいらっしゃるので。
    でも今回は実体感を与える意味で、写真のレイアウトを使うのは僕の中のコンセプトとして大きい比重を占めているので、意図はかなり細かいところまで、スタッフに説明しました。なるべく写真を使ったり、実体感のある背景を狙っていこうとスタッフ全員で共通認識を持っています。その辺も理解いただけたのは良かったですね。
  • 斎藤 「あの花」の成功から学んだことでもあるんですけど、私的には、大きく3つあります。
    1つは、今回練馬区さんに色んな舞台をご紹介いただいたり、ホールに対する交渉事など、制作過程をよりスムーズに進行する役割を担っていただいてます。とてもありがたいことで、作業を効率化していくメリットの1つかなと思ってます。
    もう1つは「あの花」の時と同様、西武鉄道さんに今回も宣伝協力をいただいてます。鉄道という交通広告を利用して、アニメファンと一般の方にも作品を知っていただく機会が作れることが2つめのメリットだと思います。
    3つ目は、常々思っている部分で、今のアニメは毎クール何十本も新番組が放送されて、年間を通すと二百本以上も新番組が放送される中で、そのアニメが放送期間だけで消費されて、忘れ去られていくことがすごく多いんです。それは作り手側からするとすごく寂しい部分でもあります。
    いかに作品を長生きさせていくか、お客さんに忘れないでいただくかを考えた時に、「あの花」での成功体験があります。実舞台を作品の設定に持ち込むことによって、放送を終えても聖地巡礼などでアニメファンに訪れていただき、地元の方に愛されて地場に根付くイベントを行っていただきました。この作品もずっと愛される作品を目指して、実舞台をどんどん本篇に取り込んでいきたいっていうプロデューサー視点からの思いがあり今回チャレンジしてます。

  • --ではそのリアルな舞台として練馬区を選んだのはなぜですか?
  • イシグロ 原作は架空の地名になっていますが、実は原作にも練馬区をモデルにした風景がいっぱい出てきているんです。練馬区という単語は出てきませんが。なので、最初の出発点としては「練馬区が原作で描かれているから、アニメの舞台もそこでやっていきましょう」でした。
    練馬区が舞台というのは結果的に好影響を与えています。練馬区はアニメに対する理解が非常に高いんですよね。取材協力でも、区内にある病院のロケハンをさせていただいたり。僕は練馬区在住ではあるんですけど、原作に出てくるような神社や橋とか、流石にそこまで詳しくないのでぱっと出てこないんですが、練馬区のご担当の方に問い合わせを入れるとすぐ返ってくるわけですよ。素早く対応していただいたので、作画に入るところまでの時間のロスというのが全くなく、非常に助かりました。
    あとは音楽ホールがあるっていうのも大きいですね。練馬文化センターも舞台として使用させていただきました。単行本の1巻、アニメーションの1話で音楽ホールが出るんですが、ホールの近くに公園があるロケーションが必須だったんです。周りに桜が咲いてたり、ハトが飛んでたりするとなお良しという。「練馬にあるじゃん」て(笑)。そのまんまだったんですよ。子どもが遊ぶような築山や遊具はアニメオリジナルで足させていただいたんですけど、ほぼ同じような形で使用させていただいてます。
    さっき横山さんのお話で縁という話をさせていただきましたが、練馬区という土地自体に縁を感じましたね。作中内にはめこむことが非常に容易だったといいますか、そして皆さんが非常に協力的にやってくれています。
  • --ロケハンで実際に見て、練馬区のどんなところが面白い、と感じていますか?
  • イシグロ 真っ平なイメージがあったんですけど、意外と坂が多いですね。坂がある方が絵になりやすいんですよ。その辺はちょっと嬉しいかな。
    ロケハンの話に戻ってしまうんですが、練馬光が丘病院、順天堂大学医学部附属練馬病院にもロケハンさせていただきました。病院のロケハンって実現するのが難しいんですよ。個人情報などの観点からだとは思いますけど。もちろんロケハンの時にはその辺は気をつけながらやらせていただきましたが。美術設定を描いている方とかは、今までいっぱい仕事してきた中で病室内をロケハンしたのは初めてだという風におっしゃっていました。僕自身も病室内や病院の廊下がどうなっているのかとか、人の佇まいや待合室の雰囲気とかっていうのを客観的に見れたので、練馬区さんのご協力があってこそ実現できたので良かったなと。非常に助かりました。
  • 斎藤 住みやすそうだなと。特に文化センターの裏の静かな感じというか、あの辺の一軒家に住んでみたいと思いました。
  • イシグロ 畑とかがあって緑が割と多いんですよね。もちろんちゃんとした近代的な建物もありますので。切り取った時に絵になりやすいところが割と多いですね。
  • 斎藤 学校も多いですもんね。大学も多いし。小中高も多いし。
  • イシグロ 隠れ家的な、若者が寄っていきそうなお店が意外と多かったり。本作でも個人経営のハンバーガー屋さんにロケハンさせていただいたんですけど、そういうお店が各地にあったりしますよね。その辺もいいと思います。
  • 斎藤 アニメ関係者が練馬区に住んでることって多くないですか。
  • イシグロ 本当多いです。僕以外にも練馬に住んでるアニメ関係の人ってほんと多いんですよ。

アニメ「四月は君の嘘」の見どころ

  • --いよいよ10月から始まる本作ですが、作品のどんなところをご覧いただきたいですか?
  • イシグロ キャラの織りなす青春群像劇といいますか、14歳というあの時期特有の思春期の青春、甘酸っぱい雰囲気と、プラスしてリアルなコンクール演奏シーンが出てきます。ピアノの演奏やバイオリンの演奏は、ガチンコでやっておりますので、その辺の映像美を楽しみにしていただければ。原作のファンも、アニメから入るファンもどちらも楽しめるものだと思いますので、ぜひご期待ください。
  • 斎藤 2012年から企画を動かして早2年。やっと放送が迎えられます。2年という時間を、「四月は君の嘘」という素晴らしい作品をファンの皆様に届ける為の準備期間としてとても大切にしてきました。監督、アニメーションプロデューサーの福島さんを中心に、スタジオのA-1 Picturesや制作スタッフがコツコツとすごく質の高いものに仕上げた結果が映像に表れてくると思います。作品の「完成度」をぜひ楽しんでほしいです。ぜひ期待していただきたいなと思いますね。

©新川直司・講談社/「四月は君の嘘」製作委員会

「四月は君の嘘」

母の死をきっかけにピアノが弾けなくなった元天才少年・有馬公生。
モノクロームだった彼の日常は、一人のヴァイオリニストとの出逢いから色付き始める。
傍若無人、喧嘩上等、でも個性あふれる演奏家・宮園かをり。
少女に魅せられた公生は自分の足で14歳の今を走り始める。

第37回講談社漫画賞を受賞した「青春×音楽×ラブストーリー」!

「四月は君の嘘」は10月よりフジテレビ ノイタミナ ほかにて放送予定です!
TVアニメ「四月は君の嘘」オフィシャルサイト

「四月は君の嘘」特別イベント実施!!

「練馬アニメカーニバル2014」にて10月19日(日)にイベントステージを行います!
是非ご参加ください!

詳細はこちら

練馬アニメトピックス メニュー一覧

ページトップへ